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「コンビニ人間」読んで、認知の歪みを考える

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まさか、こういう話だったとは!

読み始めで、少し驚いた。題名だけしか知らなかったし、先入観がなかったのもよかったのかもしれないけど。いや、本当に読んでみてよかった。

あっという間に引き込まれてしまった。もちろん、芥川賞を受賞している作品なんだから、一般的にも評価されて、面白いと話題にもなっている本なんだろうけども。

主人公には、認知の歪みがある。周りの人間は普通になることを望み、主人公のあるがままの言動を受け入れられない。大人になった主人公は、周りが求める「普通」に近づけるよう、周りの人のまねや、共感を返す言動で乗り切ったりする。

「異物」は、排除される。と、主人公は考え、「異物」と認定されないように彼女なりに毎日工夫して過ごしているようだ。

この本に明記されてはいないけど、これは軽度の発達障害をもつ女性の話だと、私は思った。ただ、認知の歪み以外の困難を抱えているわけではないので、学校では「変な子」だけど支援の対象にならなかったタイプ。

生きづらさを感じながらも、この違和感がなんなのかわからない。周りに認知の歪みを持つ人もいなかったんだろう。

マニュアルがあればある程度できる。いわゆる、広汎性発達障害だとか、スペクトラムだとか、言われる発達障害かな。少し前だったら、アスペルガーと言われたタイプ。

知的障害がなく、得意な分野はむしろ成績優秀であることもある。だから、なぜ人の気持ちがわからないんだ?と、怒られたり、臨機応変な対応ができないことが理解されにくい。

何年も同じコンビニで働き続けている主人公に、ある大きな出来事が起きて、主人公はコンビニを辞めることになってしまうが、自分にはコンビニしかない!自分にとって、かけがえのない場所だと実感する場面があります。

他の人にとっては、蔑まれることのある接客業かもしれないけれども、主人公にとっては特別な物であり、待遇だとか、周りの望む人生とか、そんなものは彼女には関係ない。

周りの意見も、耳に入れてしまう主人公。みんなが求める普通を演じるため、無理をしようとしてしまったのですが・・。彼女は、大切な場所に気づき、自分のやりたい事を再認識することができました。

周りの求める普通。治ってほしいと願う家族。

私は、周りの人にも共感するし、普段は長女に「普通」を求めてしまう。長女は、自分の言ったことで周りが凍りつくことがあることも気づいているから家でいるのが楽だという。

「変なことを言ってしまうかもしれない」と、長女は心配している。人の気持ちがわからない訳じゃないし、優しくていい子だけど。

それでも、びっくりするようなことを言うようなこともありますね。

はあ。この本を読むと、いろいろ考えさせられてしまいました。長女にも、自分にあった場所を見つけてもらいたい。そしてなるべく、わたしも理解してあげられますように。・・自信はありませんが。

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